【次週礼拝案内】
日時:2023年11月12日(日)10:30~
降誕前第7主日礼拝
聖書:コリントの信徒への手紙Ⅰ
10章14節-22節
み言葉の伝え:
「神を賛美する賛美の杯」
交読文:44
讃美歌:95番、303番
新聖歌:321番
*どなたでもご参加いただけます。
降誕前第8主日み言葉の伝え要旨
『あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます』
コリントの信徒への手紙Ⅰ 十章十三節
本日の聖書箇所の冒頭にて、『兄弟たち、次のことはぜひ知っておいてほしい』と記されています。パウロは、コリントの教会の人々に、出エジプトの出来事を通して、神は真実な方である、ということがどういうことであるかを思い起こして欲しいと、語りかけています。
かつてエジプトで奴隷であったイスラエルの民の嘆きを聞き、モーセを遣わしてエジプトからイスラエルの民を脱出させ、シナイ半島を四十年間さまよった。
一節後半の『わたしたちの先祖は皆、雲の下におり、皆、海を通り抜けた』というのは、エジプトの軍勢が追ってきたときに、海を割り、紅海を通り抜けたという故事に由来しています。そして、『皆、雲の下におり』というのは、出エジプト記十三章二十一節以下に記されていることですが、『主は彼らに先立って進み、昼は雲の柱をもって導き、夜は火の柱をもって彼らを照らされたので、彼らは昼も夜も行進することができた。昼は雲の柱が、夜は火の柱が、民の先頭を離れることはなかった』ということに由来します。
私たちの人生の歩みの中で、どんなときにでも、神様が私たちの先に立って進んでくださって、昼も夜も、私たちを照らしてくださり、導いてくださり、共にいてくださるのです。荒野の四十年という四十年は、その当時の平均寿命に相当します。私たちの生涯において、つねに先立って進んでくださる神様が私たちと共におられる。それゆえ、神は真実な方なのです。
そして、十三節で「あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」と語ります。「逃れる道」というのは、直訳すると、「出口」です。そしてその出口は、私たち人間が思いもよらないような道であったりするときもある。そのような出口を神様は用意してくださいます。
神は、真実な方です。私たちは、生きていく中で、荒れ野を彷徨う中で、さまざまな問題にぶつかります。しかし、そのような中で、神は、真実な方です。真実な方、というのは、信仰、また、誠実という意味です。
私たちの人生に、さまざまなことが起きます。喜ぶときもあり、悲しんだりするときもあります。悩む時もあります。八方塞がりだと思われるような試練に取り囲まれるときもあります。しかし、それを私たちが突破していくことができるのは、神が真実な方であるからです。神様が、必ず逃れる道をも備えてくださるという確信があり、その信仰を与えられているからです。