降誕節第1主日礼拝(2023年12月31日(日)10時30分~)礼拝案内

日時:2023年12月31日(日)10:30~
降誕節第一主日礼拝
聖書:コリントの信徒への手紙Ⅰ 
12章12節ー31節
み言葉の伝え:
「すべての部分が共に喜ぶ」
交読文:51
讃美歌:408番、120番
新聖歌:73

*どなたでもご参加いただけます。

2023年12月24日 クリスマス(降誕前第1主日・待降節第4主日)礼拝 み言葉の伝え

 

「見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み/その名をインマヌエルと呼ぶ」  イザヤ書7章14節

 本日の旧約聖書イザヤ書の時代、イスラエル王国は既に北イスラエルと南ユダ王国に分裂し、北方ではアッシリア帝国が強大な勢力を誇っていました。紀元前738年頃、アッシリア帝国に対抗しようとしていた北イスラエル王国とアラム王国は、南ユダに同盟の参加を強く呼びかけます。同盟に参加しなければ、南ユダ王国に攻め込むという強硬策です。

 それに対してユダ王国は動揺します。そして、逆にアッシリア帝国に助けを求めようと考えます。しかし、神様はイザヤを通して、「落ち着いて、静かにしていなさい」と語ります。そして、本日の聖書箇所の冒頭、「主なるあなたの神に、しるしを求めよ。深く陰府の方に、あるいは高く天の方に」と語りかけるのです。
 「主なるあなたの神に」、助けを求めなさい。あなたが今、信頼すべきなのは、一体誰なのか? その問いかけに対して、アハズ王は、十二節で「わたしは求めない。主を試すようなことはしない」と答えます。一見すると、とても敬虔な態度のように見えますが、このアハズの言葉は、神様を信じることができない、神様への不信に満ちているのです。そのような態度のアハズ王に、「もどかしい思いをさせるのか」とイザヤを通じて語りかけます。
 神様は、私たちを救おうとされています。手を差し伸べてくださっている。どうして、もどかしい思いをさせるのか。私は、あなたを救おうとしている。どうして、それに気づかないのか。私を信頼して、今日を、そして明日を歩みなさい、と神様は言われています。
 十四節「それゆえ、わたしの主が御自ら あなたたちにしるしを与えられる。見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み その名をインマヌエルと呼ぶ」と、救い主である主イエス・キリストの誕生を宣言されました。インマヌエルという意味は、神は我々と共におられる、という意味です。
 現代を生きる私たちも、ユダ王国と同じような状況です。今日の悩みでいっぱいです。毎日積み重なる問題、悩みでいっぱいです。しかし、そのような中、神様は、私はあなたを救う、あなたの神なのに、どうして私を信頼しないのかと、もどかしい思いをされる。そして、ついに、御自身の独り子である、イエス・キリストをこの世へと遣わす、という決断をされました。
 それが実現するのは、歴史的に見れば、本日のイザヤ書から七百年後となります。人間からみたら未来において実現する神様の約束を、今日のこととして受け止め、神様を信頼して、歩みなさい、と語りかけています。そして、すでに私たちは、救い主イエス・キリストが誕生して、救いが成し遂げられたことを知らされています。悩みや問題だらけの今日、そして、不安だらけの明日に、インマヌエル、神は我々とともにおられる、と宣言をされます。救い主イエス・キリストがこの世へと生まれ、その飼い葉桶に導いてくださっているのです。