聖霊降臨節第13主日礼拝(2023年8月20日(日)10時30分~)礼拝案内

日時:2023年8月20日(日)10:30~
聖霊降臨節第13主日礼拝
聖書:コリントの信徒への手紙Ⅰ 4章14-21節
み言葉の伝え:
「キリスト・イエスに結ばれた生き方」
交読文:32
讃美歌:82番、312番
新聖歌:137番

*どなたでもご参加いただけます。

聖霊降臨節第12主日礼拝 み言葉の伝え要旨

題 《いただかなかったものがあるでしょうか》
聖書:コリントの信徒への手紙Ⅰ 4章1-13節

本日の聖書箇所の冒頭で、パウロは、「こういうわけですから、人はわたしたちをキリストに仕える者、神の秘められた計画をゆだねられた管理者と考えるべきです。」と、「仕える者」と「管理者」と二つの視点から述べています。私たちが、どのような存在であるのかを示しています。
 本日の「仕える者」という意味は、ヒュポレーテスというギリシャ語で、ヒュポ・(下で)、エレッソー(櫓をこぐ)、船をオールでこぐ、という意味です。船の下で、オールを漕いでいる者。船が二層、三層あるようなガレー船の一番下で、オールを漕ぐ奴隷のことです。そのような者が、「仕える者」です。この「仕える者」は、キリスト教会で用いられるようになり、やがてイエス・キリストの弟子たち、使徒たちを示す言葉、伝道者という意味になりました。どうして、船底でオールを漕いでいる人、という意味が、「イエス・キリストの福音を伝える伝道者」という意味になったのでしょうか。それは、イエス・キリストがその船に乗っている船長であられるからです。キリストの船に私たちは乗っていて、船底にいて、キリストの指示に従ってオールを漕いでいる。船底にいますから、外の景色は見えず、どこに向かっているのか、方向もわからない。船が揺れる嵐にあっても、船長をイエス・キリストを信じて、神の秘められた計画を信じて、オールを漕ぎ続ける。そのような「仕える者」が、私たちです。
 一方で、さらにパウロは、「神の秘められた計画をゆだねられた管理者」とも述べます。「管理者」というのは、家を司る者、家令、執事です。主人からその家の管理を全て任されている存在です。自らの采配において、家を取り仕切ることを任された存在です。
 本日の1節、私たちを、「仕える者」と「管理者」であると考えるべきです、と、一見すると、「仕える者」と「管理者」は、相反するように思われます。船底で、向かっている方向すらわからないなかで、ひたすらオールを漕ぎ続ける。その一方で、主人から託された家全体を見渡しながら、それらを取り仕切っていく。
七節には、「あなたをほかの者たちよりも、優れた者としたのは、だれです。いったいあなたの持っているもので、いただかなかったものがあるでしょうか。もしいただいたのなら、なぜいただかなかったような顔をして高ぶるのですか」とあります。
神様は私たち一人一人を、神の秘められた計画を委ねた管理者に選ばれています。そして私たちが必要なすべてを与えて、それを任せてくださっています。いったいあなたの持っているもので、いただかなかったものがあるでしょうか。
 今日から始まる一週間も、主に仕えるものとして、船底にありながらも神様の導きを信じてオールを漕いでまいりましょう。そして、神の秘められた計画をゆだねられた管理者として、与えられたものに感謝して歩んで参りましょう。